マーケティング無視?で日本車が作られていた時代の挑戦的な車たち
最近の売れる車しか作らない日本車にあまり魅力を感じない方も多いのではないか?と思います。かくいう私もそんな一人です。マーケティング的にいうと売れる車だけ作るのは正論なんでしょうが・・・
今日は、古き良き時代?にえ、マジでというようなちょっと今では考えられないような車を紹介しようと思います。
1.ピアッツア
今では乗用車の販売を辞めてしまったいすずの渾身の一作。巨匠ジウジアーロ のデザインというばかりでなく、コンセプトモデルをほぼそのままで実車として販売出来たのはいすずだったからこそかも知れません。いすずは他にも、ベレットや117クーペといったいわゆる美しいデザインの車を販売する経験が豊富だったのでそれらも影響があったのかも知れません。
マイナーチェンジ前のルックスは、マヨネーズの容器のようなと誰かが表現していましたが、流線型の丸みを帯びたルックスでなかなか今見ても斬新な形だと思います。
この車は、累計生産台数が10年で11万台という事ですが、マニアには根強い人気がありました。(今でも?)ヤナセといすずディーラーでの併売でしたが、販売力のある店舗であればもっと売れてのではなかったのでは?と思います。
私の友人が中古で、ネロに乗っていましたが功績の居住性も十分で荷物もかなり載せられる実用的な車でした。(友人の車の荷台には、何故か大型のスピーカーが載っていたので、荷台には荷物はほとんど載りませんででしたが笑)
いつかは、乗ってみたい車の一台です。
2.アルシオーネSVX
今では、軽自動車とワゴンしか作らない(BRZは例外ね)スバルのチャレンジャブルな一台。ジウジアーロ デザインにボクサー6の贅沢すぎる一台です。
バブルの浮かれた時代にしか、生まれてこなかったであろう車です。こちらも、車としての評価は高く、スバルでなければもっと売れたのかもわかりません。しかし、この飛行機のようなシルエットは中島飛行機を源流に持つ、スバルでしか生まれてこなかったのかも知れません。
360°をガラスルーフで包まれた、この車の開放感は贅沢の極みと言えるかも知れませんね。後部座席の窓が開いたのか?は、気になるところですね。この車もスタイル的に大好きなのですが、残念ながら実車に乗った事はありません。
3.ファミリアスティナ
今のマツダ3の前身とも言えるファミリアの5ドアクーペ?です。
海外では、5ドアのファストバッククーペは荷物の積載量とスタイリングを両立したものとして人気がありましたが、日本では当時5ドアというと全然人気のないモデルでした。そんな中、マツダはファミリアにハッチバック、セダン、5ドアクーペというフルラインナップで殴り込みをかけました。その5ドアクーペこそがこのアスティナでした。
残念ながら結果としては、1代限りでの消滅となりました。ファミリア自体にハッチバックのイメージが強すぎた事や外観、エンジン、ハンドリング性能にこれといった特徴がなかったというのも敗因ではないかと思います。
ただ、今のマツダをはじめとした、日本車メーカーでは絶対生まれてこなかった一台とは思います。
4.CR-Xデルソル
2シーターに電動自動格納式のオープンカーという桁違いにアンビリーバブルなこの車は、なんと1992年のデビューですから30年ほど前に登場しています。今でこそ、ダイハツコペンなどが自動開閉式のオープンを生産していますが、この当時に製造していたのは当時のホンダのイケイケぶりを象徴していたのかも知れません。
しかし、初代、2台目と若者を中心に人気を誇っていたCR-Xの名前に幕をおろすセールスの結果になってしまいました。当然、FFの車体にルーフが格納されるので荷室は十分でなく、スタイリングも正直?な部分もあった事が要因だと思われます。
また、時代背景的にもバブルの終焉と共にスペシャリティクーペというジャンル自体が終わりを告げた事もセールスが伸びなかった大きな要因の一つだと思います。
5.トヨタ セラ
最後の1台は締めを飾るにふさわしい世界のトヨタのセラです。なんとベースがスターレットとは誰も思わないでしょう。ガルウイングに総ガラス張りなんて、こちらもバブルでなければあり得なかった1台でしょう。
ただ、話題性と機能を別にすると、ガルウイングなのに何故か格好良くない(あくまでも個人の主観です)そして、ベース車両がスターレットという振り切ったのか、振り切っていないのか中途半端さが災いしたのか、これといったセールスは残せず販売終了の憂き目をみました。(ま、これが継続販売されるとは、誰も思わなかったでしょうが・・・)
こちらは、今も中古車市場で流通しているようです。今乗ってみても、ガルウイングは目を惹きそうですね。ファッションとか、どう乗り降りするかに頭を悩ましそうですが・・・
如何でしたでしょうか?なかなか新車では味わえない面白い車だと思います。今回は、日本車でしたが、いつか外車バージョンもお届けできればと思います。